« ロッキンオフ!! | Top | 禁煙しました(マジで) »

Quruli @ Nippon Budoukan

b71eadec.jpg行ってきましたくるり武道館。
今日の日記は多分長くなると思うのですが、くるりを愛する人、ロックンロールを愛する人には、最後まで読んで頂けたら幸せです。

彼らは一昨年にも一度武道館でライブをやったのだけど、僕は「くるりは武道館で見るバンドじゃない」と言って行かなかった。かといって今年、特に心境の変化があった訳ではないのだけど。
そして僕はくるりの新作『NIKKI』について、未だに整理がついていなかった。なぜ楽曲、アルバムの構成や演奏にあれほどこだわりと誇りを持っていた彼らが、あんなにとっ散らかったアルバムを作ったのか、わからなかった。

でも今日、武道館という場所であの大勢のオーディエンスの前で『NIKKI』の曲を演奏するくるりを見て、全てが解った気がするのだ。

僕のような音楽オタクにとって、くるりというバンドの楽曲や方向性は、とにかく魅力的だった。複雑な構成、意外性のある展開やタイトな演奏、全てが魅力だった。それにきっと、彼らも「こんだけ心血注いだのだから、聴く側にもそれなりの耳を持って欲しい」と思っていたに違いない。

今日、かつてビートルズがライブをやったステージで、シンプルで力強いロックンロールを鳴らす彼等は、まるでフーかストーンズのようだった。ここにいる全ての人を“連れていく”という意思をすごく感じた。
僕は今まであんなにひどい“ワンダーフォーゲル”や“ばらの花”は見た事がない。のっけからギターは走っていたし、キメはチグハグ。でも、あんなに“ワンダーフォーゲル”に胸を打たれた事は今までなかった。あんなに会場に幸せな空気が満ちた“ワンダーフォーゲル”は今までなかった。
多分、彼らは「自分たちがロックンロールバンドをやっている理由」について、考えたのだと思う。本編ラストの“(It's Only)R'n R Workshop”を聴きながら、一瞬涙が込み上げそうになった。

僕のすぐ近くにいた女の子は、“ワンダーフォーゲル”や“水中モーター”みたいな四ツ打ちキックの曲に合わせてすら、四拍で手を叩く事が出来ない。肩でリズムを大きくとって必死で合わせようとするのだけど、途中でどうしてもズレて、裏になったり表になったりしてしまう。でも、くるりがステージから去った後、最後まで立って拍手を送り続けていたのは彼女だった。
それを目の片隅で見ながら、僕は心の底から感動していた。たぶん今のくるりはそういう事が出来るバンドなのだと思う。

もしかしたらくるりは、これからハイロウズやミッシェルよりもでっかいロックンロールスターになるのかも知れない、と思った。
それでもくるりは他の誰のものでもなく、僕のバンドなのだ。ロックンロールとは、そういうものだ。


::: SETLIST - 08,01,2006 Nippon Budoukan :::
1. お祭りわっしょい
2. Ring Ring Ring!
3. Long Tall Sally
4. Superstar
5. Bus To Finsbury
6. Morning Paper
7. Baby, I Love You
8. Army
9. Tonight Is The Night
10. Birthday
11. ハイウェイ
12. ばらの花
13. 虹
14. 青い空
15. 水中モーター
16. ワンダーフォーゲル
17. (It's Only) R'n R Workshop!
-- Encore --
18. 赤い電車
19. 尼崎の魚
20. 東京
21. 街

コメント

文字数オーバーだけど、書きたいので二つにコメントを分けさせて頂きますww

今回のライブは自分も色々と考えました。
そういうライブだったと思います。
全体的にすごくテンポが速かったよね。
ワンダーフォーゲルやばらの花、あとはハイウェイが特に早くなってしまっていたと思うんだけど、くるりみたいに本当に演奏の上手いバンドがここまでなってしまうのは何か理由があるからで、けどここを読んで、なるほどと思ってみたり・・・ああ、何言ってるかわっかんねー。
「ここにいる全ての人を“連れていく”という意思をすごく感じた。」
これがね、今までにない緊張感に持っていったのかな・・・なんて思ってみたり。

のっけから音が悪くて、「うはーーーー」ってなったものの、結局のところおもいっきり感動してたんだよね。
いつものライブにあるような、鋭利なアレンジはなくて、とてもシンプルなものだったけど、楽しかった・・・
んで、最初の方の楽しそうに演奏する姿や、後半の幸せそうに唄う姿に、心を持っていかれたのだ。
うん、今回もすごく楽しかったって思えるよ。
あたし、今、確かに幸せを感じているよ。

俺はね。
なんだ?って思ったのだよ。
これくるりか?って。
でも“(It's Only)R'n R Workshop”が
終わったとき良かった~と思ってるわけよ
なんなんだろうね。"連れて行かれた"のかね。

>くるりは、これからハイロウズやミッシェルよりもでっかいロックンロールスターになるのかも知れない

これはなってもらわなきゃ困るよ
今、それを期待できるのはくるりしかいないから

*ミズエ
いや、こんな長いコメントつけてくれただけで、すごく伝わりましたよ。ありがとう。
でもこんなにも優しいくるりは初めてだったからホント感動したね。
なんとなく、このモードを保ったまま、また凝った曲を出すような気もするけど(笑)

*せきろ
違うのよ。俺はハイロウズとミッシェルの位置は、くるりもアジカンもサンボマスターもフジファブリックも、誰も担えないと思っていたから、それはセールスの問題じゃなくてメンタリティ的な意味でね。
だからそう思ったのはデカイのよ。

はじめまして。「ふーこ。」と申しますm(_ _)m
勝手に申し訳ないのですが、セットリストお借りしました。
不都合がありましたらお手数ですが、ブログにてお知らせいただきたいです。よろしくお願いします。

私は今回はじめてのくるりライブだったのですごく初心者目線の感想しか書けないんですが、とにかくとても感動したライブでした^^
ココのブログを読んで、くるりの楽曲をいつもとはちょっと違う視点から聴いてみるのもおもしろそうだなーなんて思いました☆

いやぁ、今あらためて読んでみたのだけども
私はロックンロールに対する愛ってのもないし
くるりに対する愛もあなた達ほど深くないので
ここに書くべきことが思いつかないよ。
(・・と言いながら書いてみる)

私は基本的に電子音楽が好きなのだけれど
節操なくいろんな音楽を聴きます。
その中にはロックバンドもいるわけだけれども
私の愛は「ロックンロール」に向けられるわけではなく
その「バンド」にのみ向けられるわけです。

そういう意味で、私はくるりっていうバンドも
好きなアーティストの中の1つってだけなのだと
ここの日記を読んで思いましたよ。

あ、でも私にとってくるりはツアーの度にライブに
行こうと思う数少ない日本人アーティストです。

*雨利様
あなたがどんな風にコメントするのか気になっていましたよ。
でもロックンロールがどうだとかは、ホントはどうでも良くて、結局くるりが新しいものを得ようとしている、得ようと言うか背負おうとしてるのが、すごく分るライヴだったんだよ。
僕はエモーショナルな側面から音楽をどうのこうの言うのは好きではないのだけど、でも確実に、くるりはいい音楽をいい演奏で叩きだす事の他に、あの場にいる人たちを一つにするって事に注力してた。そういう意味で、ハイロウズなんかを引き合いに出したんだ。今までくるりはそういう事をしなかったバンドだったから。
- - - - 続く

続き- - - -
Baby, I Love You あたりで僕は、「あ、今日はもうワールズエンドやらないな」ってのをなんか直感的に思ったし、あの場にはワールズエンドは必要なかった。
たぶん彼らは今、自分たちの立ち位置に迷っている所もあるかもしれないけど、でも確実にそれはなにか嫌なものに魂を売ったとか、そういうことではなくて祝福すべき事だと思う。
音楽オタクでエゴ丸出しのくるりは大好きだったけど、今とどちらがいいかって言われたら迷うなぁ。少なくとも僕の中のモヤモヤは晴れたよ。

うーん・・私は昨日のライブは見ていないし、
大バコでくるりを見たことがないから的外れなことを
言うかもしれないけどもゴメンね。

「新しいものを得ようとしている、得ようと言うか背負おうとしてる」っていうのは、11月に神戸で見た時にも思ったよ。
でもその変化っていうのは、私にとっては違和感として伝わってしまったのよね。

私はその事に対して深く考えたりはしなかったけど、結果として
そのライブの1ヶ月後の城ホール、迷ってたけど行かなかったんだよね。
そして何よりも、今までずっと買ってたアルバムをレンタルで済ませてしまったんだよ!!!
それは考えてっていうか、無意識の行動。コワイよね。

くるりも立ち位置に迷ってるかもしれないけど、私もくるりに関しては結構迷ってるかも(笑
次の磔磔は行けないけど、その次のツアーでモヤモヤが晴れたら良いなぁと思いました。

こんばんわ。お邪魔します。
武道館ライブは一度も行っていません。武道館でのライブはやる方に意味はあっても見る方は・・・と思っています。今のくるりはそれだけのきゃぱがないとできないからやってるのかな?くらいに思っていて、正直行く気が起きませんでしたし、なんか取り残された感はあります。
でも、この日記を拝見してしまうと・・・音楽を聴くとか演奏としてどうのじゃなく、やはりLIVEをエモーショナルに持っていくのがROCKなのかな。
アルバムを聴く限りではどうしてもオリジナリティが感じられず、往年のROCKのオマージュでもしてるんじゃないかと辛くなってしまうんです。
それがLIVEで果たしてどうなのかは気になるところではありました。

>このモードを保ったまま、また凝った曲を出すような気もするけど
私はこちらに期待をしています。

なんか感動しました。自分もくるりのライブに行ってる気になりました。やっぱり音楽っていいですね。

*雨利さん
うーむ。俺もすごく今のくるりには残念な気持ちでいたから、TEAM PARTYの頃のワクワク感もないし、2004年の学祭ツアーの頃の圧倒的なアレンジと演奏も敢えて封印してるし。
でもそれを打ち破るほどの感動でした。あなたもそういうライブに出会える事に期待。

*よここさん
いつも見てくれてありがとう!
『NIKKI』はそれぞれの曲が”良すぎる”っていう違和感があったんですよね。
でも岸田はああいう人だから、きっと一年くらい経ったらまたモードが変わってると思いますよ(笑)

*あずささん
いやぁ、こんな駄文を読んで頂いてありがとうございます。
よくぞこうも気持ち悪いくるりファンが集まった・・・って感じで、どっかに見つかったら大変な事になりそうですが。
もしよかったらまた来てくださいね。

コメントを投稿

Mobiltelefon

Flickr

www.flickr.com
This is a Flickr badge showing public photos from key1 tagged with badge. Make your own badge here.

Wöchentliche Obere Künstler

Zählwerk

Archive

Neue Kommentare

Freunde


:: このブログを登録 ::

Projekte











Powered by
Movable Type 3.2-ja-2

:: Notice ::
このサイトは Mac OS 10.4.4 + Safari 2.0.3 及び Windows XP + IE 6.0 で動作確認しています。
何かご指摘ありましたら管理人までメールいただけますようお願いいたします。