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BECK

beck1先日、T塚くん(shibakashi)やS野さん(Lab)などが大絶賛する漫画「BECK」を読みました(10巻までだったのだけど)

読んでの感想。
うーん、面白いんだけど・・・ロックンロールバンドってそんなカッコイイもんじゃねえだろう。

作者がロックを愛している事が分かるだけに、それでごまかされている所があるけど、
作者の方も相当な葛藤がある事がすごく伺える。

ロックの描き方としてすごく共感できるのは「20世紀少年」。
ああいう間接的な描き方ではなくて、バンドそのものを題材にしてしまったから
とっても難しいんだと思う。

ロックンロールの歴史というのはひとつの奇跡の連続である。
それに60年代、70年代、80年代、90年代とその形態とカッコよさを変化させてきた。
例えば、ウッドストックの頃にロックが持っていたある種の魔法と
90年代オルタナの要素を同時に持つ事は不可能だし、時代がそうさせてくれない。

でもお話にはある程度のターム作りが必要。
カッコいいロックンロールバンドの定義を画一化させたくない気持ちと
それをある程度定義しないと始まらないという葛藤が、この漫画からはすごく感じてしまう。

例えば、ピストルズ、ニルヴァーナ、オアシス、どれをとっても
天才的なテクニックのプレイヤーを有する訳でも、天使の歌声のボーカルを有する訳でもない。
そこにあるのはある種の魔法とか、磁場みたいなものだけなのだ。
それを表現するのはとっても難しい。
例えばマーケットを意識したコマーシャルな音楽との対立構造
例えば奇跡みたいな凄まじいライヴが行われた瞬間
そういった一つ一つの事を描く事はできても、結局は荒唐無稽になってしまう。

音楽はスポーツとは違う。
点を沢山とった方がすごい訳でも、技術や戦略が優れている者が勝つ訳でもない。

それを作者が分かって書いているだけに、複雑な心境になる漫画だなと思った。
いや、でも面白いよコレ。

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» BECK(漫画) from BLUE MOMENT
BECKについては追々のんびり書こうかなぁと思ってたんだが 後輩が読んで、更にいろんな人がBECK評をしているので僕も書いてみます。 正直以前読んでから結構時間が経っているので、思い出しながらになって しまいますが。 >セキロ か、完全にいかった! っていうか同じ感じの意見に収束する説が…。 ちなみにヒロトの声は聞き逃した。 [詳しくはこちら]

コメント

藁はさすがですわ。

ぬおー いろいろ書きたい。でもそのうち自分で書こうと思ってたからとりあえずやめとこ…。

いろいろな意味でタブーに挑んでる作品やね。
んでもって、音楽好きにもそうでも無い人にも是非読んで欲しい作品です。

BECKのこと。書かせてください。

『ある種の魔法とか、磁場みたいなもの』
『それを表現するのはとっても難しい。』

まさにコレに尽きると思うんだよね。

漫画だからもちろん音はでないわけであって、
でも漫画の中で『ある種の魔法』を表現することが必要な場面があるわけだ。
そこで、この漫画がやっている(やろうとしている)ことは、読者が持っているそれぞれの『ある種の魔法』というものをその場面にリンクさせているのではないかと、自分は思っている。

だから、個人によってその場面で思い浮かぶシーンが違い、感動する度合いが違う。

自分は漫画はアートではなく、エンターテイメントだから、感動を与えてくれるこの作品は素晴らしいと思う。

つか、1回読んだだけでコレだけ考えるアンタはスゴイヨ。

*お二人
結局オレの書いた事は、みんな考える事って事ですかね。
いやー、オレはね、なんか決定的な事に「BECKってバンドの音が聞こえてこなかった」って事が一番でかいのかも。
初めラウドなバンドだと思ったんですよ。竜介のギターはブルーズベースだし、千葉は明らかにザックデラロッチャだし、平のベースはフリーだから、レイジ・レッチリみたいなファンクネス渦巻くバンドだと思ってたんだけど、コユキは絶対UKじゃないですか。歌い方リアムだし。
なんだろ、チグハグだなーと思ってしまった。

あとは、バンド内の問題(やめるやめないとか)とかも、そんなカッコいいものじゃなくて、もっと無様なモンだろうとか。

そんな細かい事はどうでもいいのかな。

吉原君がBECKを読むとはっ!!
もっと酷評されると思っていました。

ロックの描き方は吉原君が言う通り「20世紀少年」がベストだと僕も思う。
「BECK」はロックを描くことより、ロックバンドを描くことに力を注いでいる作品なんじゃないかな。
僕は、この作品は「じゃじゃ馬グルーミンアップ(ゆうきまさみ)」に似ていると思う。
競馬を通じ、競馬の素晴らしさを伝えると同時にその周りで生活する人々のヒューマンドラマを描く。
「BECK」も同じかなと。

バンドを題材にする難しさにあえて挑み表現してみせたこの作品はすごいと感じてやまない訳です。

うーん。考えてることを言葉にするのは難しい・・・ということなのか、それとも誰かの言葉を聞くと「そうそう!オレもそう思ってたんだよ!」と感じてしまうのか。

ベックを読むと高校時代のことを深く思い出すね。「高校のときのバンドって楽しかったのよね。」とか「もっとまじめにバンドやればよかったぜ!」とか「やっぱ自分はロック部ではなくバスケ部だったんじゃないだろうか」とか「いや、なんだかんだで、今の自分の状況って自分っぽいな」とかね。

そんなマンガだと思った。上記の皆さんの意見には1から10まで禿同ですよ。当然。

確かに最初はレッチリのイメージがあったね。
今はオアシスとかUKのイメージが強いなぁ。

あと付け加えるなら、アニメは・・・って感じですよ。
コユキの歌声がその程度じゃ物語成立しねーだろって、言うようなツッコミどころ満載。

ひとつだけ良かったのは
HIGH-LOWSのヒロト役で
本物のヒロトが声優してたとこには驚いた。

snoさんが書くBECKについて期待しますよ

>セキロ
か、完全にいかった!
っていうか同じ感じの意見に収束する説が…。

ちなみにヒロトの声は聞き逃した。

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